第4回コロンビア料理教室 開催(2025年4月5日)

去る45日(土)、日本コロンビア友好協会主催の「第4回コロンビア料理教室」が、品川区立総合区民会館(きゅりあん)にて開催されました。今回は初のレンタルキッチン会場、そして新たな講師をお迎えする形式となりましたが、定員いっぱいのご参加をいただき、終始和やかな雰囲気の中で滞りなく相済みました。

講師には、東京・世田谷を拠点に本格的なコロンビア料理のテイクアウト・デリバリー・ケータリング等を手掛ける「Columbita社」シェフのレオナルド・アルメシガ氏をお迎えしました。プロフェッショナルな手さばきで進む調理実演に加え、奥様の伊藤茉美さんの丁寧な通訳・補足説明により、参加者は終始リラックスして講習、実習に臨むことができました。

メニューは、「パタコン(青バナナの揚げ物)」や、揚げたての「エンパナーダ」、コロンビア式ごはんに加え、デザートの「パステルグロリア」まで多彩。中でも実際に調理を体験した首都ボゴタの伝統スープ「アヒアッコ」では、皆さんエプロンとバンダナ姿で本領を発揮。尚、会場にはコロンビア音楽のBGMが流れ、ラテンムードたっぷりの空間が広がっていました。

締めには、挽きたて・淹れたての100%コロンビアコーヒーを味わいながらの懐かしい方々との歓談タイム。旧交を温めながら、料理とともに、文化を体験・再発見するひとときとなりました。

尚、レオナルドシェフが準備されたコーヒー焙煎豆をアートコーヒー社(コロンビア大使館御用達コーヒーを長年に亘り製造)が、会場にて挽き、抽出を実践され、香り髙くすっきり酸味の味わいコーヒーのご提供となりました。また、今般アヒアッコ料理の一番の食材、アンデスポテトをその輸入元であるアスク社(協会の法人会員)より協賛いただきました。改めましてアートコーヒー社、アスク社のご協力ご支援に対し厚く御礼申し上げます。

保井教授講演会 ウェルビーイングな社会を創造する

ウェルビーイングな社会を創造する~我々がコロンビアから学ぶこと~

3月17日(月)17:30~19:00, 保井俊之叡啓大学ソーシャルシステムデザイン学部学部長・教授兼慶応義塾大学院システムデザインマネージメント研究科特別招聘教授による、リアルのセミナーが、IDBアジア事務所で開催されました。

寺沢会長の開会挨拶では、心の幸福を大切にしてきたコロンビア人への歴史認識が語られ、12月に着任されたMakanaky新大使からもご挨拶をいただきました。

4年前のコロナ禍の下でのオンラインセミナーの後もウェルビーイング(心身社会の幸福)への注目は世界的にも増しつつあり、今回の演題は「ウェルビーイングな社会を創造するー我々がコロンビアから学ぶことー」とされ、事前に会員全員に配布されたPPT資料に基づき、ウェルビーイングの研究、啓蒙を続けられている先生の経歴・業績が、IDB理事時代のコロンビア出張時や最近の学生との写真入りで、紹介されました。

人間の幸福感の科学的分析・研究に基づき、身体的(健康)精神的(幸せポジテイブ)社会的(福利・福祉)の要素から、 内戦や麻薬マフィアの跋扈の長い歴史の中で、何故コロンビア人が、ラ米でトップのウェルビーイング実感を持ち続けてきたのかが、自然とのつながり、地域密着、家族や親戚との強い結びつき等のコロンビア社会の特徴から説明されました。

その後の質疑応答では、多くのコメント質問が出され、保井先生から英語を交えた丁寧な説明がされて、コロンビアとの関わりを懐かしく思い出しながらの閉会となりました。

幡谷教授オンライン講演会

11月28日(木)17:00~18:30、上智大学の幡谷則子教授によるオンライン講演会が2年ぶりに開催されました。今回のテーマは「3年目を迎えたコロンビア・ペトロ政権の改革の課題〜辺境アプローチの視点も踏まえて〜」でした。

“CAMBIO“を掲げたグスタボ・ペトロ左派政権が誕生して2年余りが経過、発足当初の保守中道との大連立体制は短命に終わり、この8月に後半期を迎えたペトロ大統領は議会における少数勢力の下、いま何をどう改革しようとしているのか注目されています。
こうした中、今年も8月にコロンビア入りされた幡谷教授をお招きして、ペトロ政権の改革の評価と課題を詳しくご説明いただきました。 更に後半では、多くの問題を抱える辺境へのアプローチから見た改革の課題を、本年8月発行された『辺境からコロンビアを見る―可視性と周縁性の相克』(上智大学出版)での視点も踏まえてお話しいただきました。
ペトロ政権の状況・課題に関しては、少数与党のため、法案の修正協議に長い時間を要すること、従って、目玉に掲げた社会的正義実現のための改革法案の成立は遅々としているが、修正協議には積極的に応じて法案成立に真剣に取り組んでいること、70年以上続く国内紛争の解決は長期的課題として取り組まねばならないこと、などを大変分かり易く解説をしていただきました。又、「辺境」という独特な視点でコロンビアを見ることにより、一般論とは違ったコロンビアの姿を理解させていただきました。

講演会にはコロンビアからの参加者も含む多くの会員が聴講され、寺澤会長のご挨拶、幡谷教授のご講演に続いて活発な質疑応答が行われました。質疑応答の中で、上記著書の共編者であり、当日聴講されていた帝京大学の千代勇一准教授がご紹介され、著書内でも上稿さている「違法作物栽培」の観点からのお話をいただきました。
講演会は当初予定していた1時間30分を超過する形となりましたが、コロンビアの今後について考える上で大変貴重で示唆に富む講演会になりました。(了)

SUP上智大学出版より『辺境からコロンビアを見る―可視性と周縁性の相克』を刊行しました|上智大学

第12期(2023年度)定期総会・懇親会の開催

7月8日(月)、東京・麹町のメソン・セルバンテスに於て、第12期(2023年度)の定期総会と懇親会が開催されました。コロナ禍によりこの5年間、書面総会を余儀なくされていましたが、久し振りに会員の皆さまが親しく集う総会・懇親会となりました。

総会では、提出された3議案(第1号:2023年度事業・決算報告案及び同監査報告、第2号:2024年度事業計画及び予算案、第3号:役員選任の件)が全て異議無く承認されました。役員は、寺澤辰麿会長ほか7人の理事(森和重、内田康治、加藤恭一、岡村眞彦、福嶋寛、近藤正樹、エドアルド・カルデナス氏)が再任され、退任された前理事山崎正弘氏に代わって新たに横田安生氏(元コロンビア三菱商事社長、現千代田化工(株)営業本部長代行)が理事に、同じく前監事林健一郎氏に代わって金森久志氏(元JBIC NY駐在員コロンビア担当、現JBIC環境審査室長)が監事に選任されました。

総会後の懇親会には、寺澤辰麿大使、鹿野軍勝大使、林渉大使など元駐コロンビア大使を含む多くの協会会員が集い、来賓として、コロンビア大使館からフェルナンダ・バネガス臨時代理大使やゴメス商務参事官・Procolombia代表、外務省からは野口泰中南米局長、塚本康弘南米課長、渋谷理紗同課長補佐等が出席されました。バネガス臨時代理大使及び野口局長からは心温まる協会へのエールと、両国関係強化に向けた心強いご挨拶がありました。その後、局長のご発声で乾杯が行われ、メソン・セルバンテス自慢のパエヤなど美味しいスペイン料理とワインに舌鼓を打ちながら、和やかな懇談に時間を忘れる一夕となりました。

コーヒーセミナー“コロンビアコーヒーを楽しむ会”開催

6月5日(水)文京区のキャピタル(株)会議室にて協会10周年の記念行事のひとつ「コーヒーセミナー”コロンビアコーヒーを楽しむ会”」を開催いたしました。(総勢約30名の参加者)

コーヒーの香りが漂う中、13時に司会(町田武陽氏、個人会員)の開会宣言にて始まり、冒頭の森理事長ご挨拶に続き、FNC(コーヒー生産者連合会)東京事務所Sabogal氏より、ビデオも駆使し、コロンビアコーヒー全般、その多様性、安定高品質、世界第3位の安定生産量など特徴、優位性の詳細説明がありました。FNCの役割に関しての質問に対し、同氏からは約100年に亘り、常に生産者に寄り添ってきた歴史、経緯の開示、回答がありました。

続いて 野呂剛氏(個人会員、77-81年コロンビア駐在員、2012-23 PROCOLOMBIA シニアアドバイザー)より、1980、90年代のコロンビアコーヒー事情並びに興味深い裏話がありました。当時のFNC総裁(Jorge Cardenas氏)が世界のコーヒー生産国のリーダーとしてコーヒー消費振興、品質向上に奔走されていたとのご披露あり、また、FNCがコロンビアの最高級品 エメラルドマウンテンを日本市場に投入した経緯の説明がありました。

休憩を挟んで、いよいよ試飲会へ。

キャピタル(株)栗田社長が直々にコーヒー全般、農園から一杯のコーヒーまでの流れ、そして美味しいコーヒーの淹れ方の説明をされ参加者全員釘付けになりました。そして飲み比べはコロンビア(エメラルドマウンテン)に加え、インドネシア(マンデリンルビー)、エチオピア(モカ)の3点で味、香りの違いを十分にエンジョイいたしました。和気藹々の雰囲気の中、15時半過ぎお開きに。

総じて、奥深いコーヒーの世界を体験、満喫、特にコロンビアコーヒーのすばらしさ、魅力を(再)発見いたしました。