ペトロ・コロンビア大統領の訪日、大阪・関西万博ご訪問

ペトロ・コロンビア大統領の訪日、大阪・関西万博ご訪問

コロンビア共和国のグスタボ・ペトロ大統領は2025年9月4日に来日されました。同日、石破茂総理大臣との首脳会談、経団連日本コロンビア経済委員会との懇談など東京での公式行事を終えられたのち、大阪へ移動され、5日と6日は万博会場を訪問されました【注】。

万博での公式行事には当協会にもご招待があり、寺澤会長、森理事長と福嶋理事が参加し、ペトロ大統領にご挨拶をすることが出来ました。

万博コロンビアパビリオンでのスピーチにおいて、ペトロ大統領はノーベル賞作家ガブリエル・ガルシア・マルケスの魔術的リアリズムに触れられました。時に美はコロンビア人を見つけ出すファンタジーであるかのように探し求められることがあると。また、日本との貿易関係の強化や投資誘致についても言及されました。

9月6日には万博ナショナルホールで、現代ロック調のカーニバル音楽の演奏と踊りのイベントがあり、招待客だけでなく多くの一般参加者もコロンビアのカーニバルの雰囲気を堪能しました。

コロンビアは単独パビリオンで出展した南米唯一のスペイン語の国で、本万博期間中パビリオンでの展示・催しに加え、既に両国企業間の観光やビジネスマッチングの会合・イベントも開催されました。万博を契機に今後両国の交流がなお一層深化して行くことが期待されます。

【注】ペトロ大統領・石破総理大臣の首脳会談の模様については、外務省のホームページ    日・コロンビア首脳会談|外務省 をご参照ください。

マカナキ大使講演会

8月1日(金)16時からコロンビア大使公邸に於いて、グスタボ・マカナキ駐日コロンビア大使の講演会が開催され、日本コロンビア友好協会AACJから法人・個人合わせて30数名の会員が参加されました。ご講演のテーマは「コロンビア外交政策の枠組みにおけるコロンビア・日本間の戦略的協力関係」で、寺澤協会会長の開会挨拶の後マカナキ大使より、グローバルな地経学・地政学上の最近の出来事やこの特異で新たな環境の下コロンビアがその外交戦略を洗練させるために同国に開かれた機会や課題について、そして日本からコロンビアへの投資機会やコロンビアから日本への輸出の可能性等について詳細な説明がなされました。

その後の質疑応答では、米国トランプ政権との関係、日本からの観光客増加のための課題等に関しての質問に丁寧にご回答いただきました。また講演会参加の皆さんの最大の関心事でもある日本との関係強化に関連し、残念ながら2021年以降進展が見られていない日本コロンビア経済連携協定EPAについて、コロンビアの現政権は協定締結のための交渉を再開する意思がある旨を強調されました。更に、現在開催中の大阪・関西万博への出席を主目的として、本年9月にペトロ・コロンビア大統領が訪日される可能性についてもご披露がありました。マカナキ大使は昨年12月のご着任以降、日本におけるコロンビアの外交活動を質量ともに活性化するべく取り組んでおられますが、AACJと大使館の協力により開催されたこの講演会は太平洋の両岸に位置する両国の政財界関係者が今後更なる二国間関係の強化・発展の機会を作り出す共同作業の見本となりました。

講演・質疑応答の後には打上げのレセプションがあり、大使館提供の美味しいコロンビア料理とワインを味わいながら、参加会員の皆さんとマカナキ大使をはじめとするコロンビア大使館の皆さまとの温かい歓談・交流の場を持つことができ有意義な時間を過ごすことができました。講演会・懇談会を通じて、ご多忙な中で完璧な準備・アレンジを行っていただいたコロンビア大使館の皆さまには、あらためて厚く御礼申し上げます。

(事務局)

第13期(2024年度)定期総会・懇親会の開催

7月1日(火)17時半から東京・麹町のメソン・セルバンテスに於て、第13期(2024年度)の定期総会と懇親会が開催されました。コロナ禍を脱して対面総会が再開された昨年に続いて、今年も又日・コロンビア両国の会員諸兄姉が親しく集うイベントとなりました。
総会では、提出された3議案(第1号:2024年度事業・決算報告案及び同監査報告、第2号:2025年度事業計画及び予算案、第3号:役員選任の件)が全て異議無く承認されました。改選期を迎えた役員には、在京コロンビア大使館商務参事官でProcolombiaの東京代表でもあるフアン・カミロ・ゴメス理事が再選され、また既に昨年の総会で理事就任が承認され、その後着任されたホセ・F・ディアス公使の紹介とご挨拶がありました。
総会後の懇親会には、寺澤辰麿会長のほか歴代の駐コロンビア大使(鹿野軍勝氏、林渉氏、渡部和男氏)や新規入会者を含む多くの会員が集い、来賓として、コロンビア大使館からグスタボ・マカナキ駐日大使やホセ・F・ディアス公使、外務省からは野口泰中南米局長やコロンビア担当の佐藤萌主査、更には一時帰国中の高杉優弘駐コロンビア日本大使が出席されました。マカナキ・高杉両大使、野口局長からは心温まる協会へのエールと両国関係の一層の強化に向けた力強いご挨拶があり、その後、局長のご発声で乾杯が行われ、メソン・セルバンテス自慢のパエヤなど美味しいスペイン料理とワインに舌鼓を打ちながら、和やかな懇談に時間を忘れる一夕となりました。

第4回コロンビア料理教室 開催(2025年4月5日)

去る45日(土)、日本コロンビア友好協会主催の「第4回コロンビア料理教室」が、品川区立総合区民会館(きゅりあん)にて開催されました。今回は初のレンタルキッチン会場、そして新たな講師をお迎えする形式となりましたが、定員いっぱいのご参加をいただき、終始和やかな雰囲気の中で滞りなく相済みました。

講師には、東京・世田谷を拠点に本格的なコロンビア料理のテイクアウト・デリバリー・ケータリング等を手掛ける「Columbita社」シェフのレオナルド・アルメシガ氏をお迎えしました。プロフェッショナルな手さばきで進む調理実演に加え、奥様の伊藤茉美さんの丁寧な通訳・補足説明により、参加者は終始リラックスして講習、実習に臨むことができました。

メニューは、「パタコン(青バナナの揚げ物)」や、揚げたての「エンパナーダ」、コロンビア式ごはんに加え、デザートの「パステルグロリア」まで多彩。中でも実際に調理を体験した首都ボゴタの伝統スープ「アヒアッコ」では、皆さんエプロンとバンダナ姿で本領を発揮。尚、会場にはコロンビア音楽のBGMが流れ、ラテンムードたっぷりの空間が広がっていました。

締めには、挽きたて・淹れたての100%コロンビアコーヒーを味わいながらの懐かしい方々との歓談タイム。旧交を温めながら、料理とともに、文化を体験・再発見するひとときとなりました。

尚、レオナルドシェフが準備されたコーヒー焙煎豆をアートコーヒー社(コロンビア大使館御用達コーヒーを長年に亘り製造)が、会場にて挽き、抽出を実践され、香り髙くすっきり酸味の味わいコーヒーのご提供となりました。また、今般アヒアッコ料理の一番の食材、アンデスポテトをその輸入元であるアスク社(協会の法人会員)より協賛いただきました。改めましてアートコーヒー社、アスク社のご協力ご支援に対し厚く御礼申し上げます。

保井教授講演会 ウェルビーイングな社会を創造する

ウェルビーイングな社会を創造する~我々がコロンビアから学ぶこと~

3月17日(月)17:30~19:00, 保井俊之叡啓大学ソーシャルシステムデザイン学部学部長・教授兼慶応義塾大学院システムデザインマネージメント研究科特別招聘教授による、リアルのセミナーが、IDBアジア事務所で開催されました。

寺沢会長の開会挨拶では、心の幸福を大切にしてきたコロンビア人への歴史認識が語られ、12月に着任されたMakanaky新大使からもご挨拶をいただきました。

4年前のコロナ禍の下でのオンラインセミナーの後もウェルビーイング(心身社会の幸福)への注目は世界的にも増しつつあり、今回の演題は「ウェルビーイングな社会を創造するー我々がコロンビアから学ぶことー」とされ、事前に会員全員に配布されたPPT資料に基づき、ウェルビーイングの研究、啓蒙を続けられている先生の経歴・業績が、IDB理事時代のコロンビア出張時や最近の学生との写真入りで、紹介されました。

人間の幸福感の科学的分析・研究に基づき、身体的(健康)精神的(幸せポジテイブ)社会的(福利・福祉)の要素から、 内戦や麻薬マフィアの跋扈の長い歴史の中で、何故コロンビア人が、ラ米でトップのウェルビーイング実感を持ち続けてきたのかが、自然とのつながり、地域密着、家族や親戚との強い結びつき等のコロンビア社会の特徴から説明されました。

その後の質疑応答では、多くのコメント質問が出され、保井先生から英語を交えた丁寧な説明がされて、コロンビアとの関わりを懐かしく思い出しながらの閉会となりました。