幡谷則子上智大学教授の講演会

去る6月28日(月)16:00-17:30、幡谷則子上智大学教授による講演会“COVID-19危機下のコロンビア:全国スト(Paro Nacional)の意味と背景”を、当協会会員を対象にオンラインで開催しました。

新型コロナウイルスがPandemicとなって世界中の人々の健康や生命を脅かし、その経済・社会活動に多大の影響を与える中、コロンビアでは政府の税制改革法案への反対を契機としてカリ・メデジン・ボゴタ等主要都市で一斉に抗議行動が再燃し、警察との衝突が多くの死傷者を出す惨事となりました。

それまでの比較的順調なマクロ経済運営や治安(暴力指数)の改善にも関わらずなぜ激しい抗議行動が全国的規模で発生し継続するのか、幡谷教授よりは2019年秋、コロンビアとほゞ同時期に始まったチリ・エクアドル等周辺国での抗議行動との共通点、ベネズエラからの大量難民の滞留やコロンビア固有の構造的問題、FARCとの和平合意Acuerdo de Paz後の政治社会的プロセスなどの歴史的背景を踏まえた詳細な解説があり、その後活発な質疑応答がありました。